<テーマ>
令和4年の最重要キーワード
『ワーク・エンゲージメント』を徹底研究!
~3つのテーマでディスカッションして、エンゲージメントを体感しよう~

<スピーカー>
・ワーク・エンゲージメントの原点はポジティブ・モチベーション
 植田 寿乃
・エンゲージメントのカギは一人ひとりの「出番」をつくること
 臼井淑子
・ゴールド人財はワーク・エンゲージメントを体現する
 昌宅由美子&高久和男

 発表者のコメント共に、当日の様子をYoutubeにてご紹介させていただきます。

「ワーク・エンゲージメントの原点はポジティブモチベーション」植田寿乃
 Queが定義するワーク・エンゲージメントは『ポジティブなモチベーションで、自律的に目の前の仕事に取組み、チームに貢献している状態』で、私たちはそれを体現しているエンゲージメントな組織です。会社と個人との関係におけるエンゲージメントが求められる時代だからこそ、自分の仕事に対するワーク・エンゲージメントが重要です。3つの仕事観①ジョブレベル(作業レベル) ②キャリアレベル(目的レベル) ③コーリングレベル(意識、魂レベル)の、③こそが、ワーク・エンゲージメントで、『全身全霊』で目の前の仕事に取り組み、仲間、チームに貢献しながら充実感を味わっている状態です。ワーク・エンゲージメントの構成要素は、軸となる自分の内面と、支えとなる周りとの信頼関係が満たされている必要があります。ワーク・エンゲージメントはモチベーションが高い状態で成果・業績を上げることに繫がりますが、ネガティブなモチベーションの高いワーカー・ホリックとは異なります。全員がワーク・エンゲージメントな状態で働けば、エンゲージメントなチームとなり、イノベーション、新たなる価値創造へと繋がります。エンゲージメントなリーダーが増え、会社をエンゲージメント・カンパニーへとリードすることが必須です。

「エンゲージメントのカギは 一人ひとりの『出番』をつくること」臼井淑子
 組織には、一人ひとりの「居場所」と「出番」が必要であり、「出番」というのは「その人ならではの活躍の場面」、すなわち、「強み」を発揮する機会に他なりません。組織では、一人ひとりが強みを発揮し、お互い強みを認め合い、強みを活かしあうことが重要です。
この変化が激しく、答えのない令和時代において、新たな答えを生み出していく上でも、一人ひとりが強みや個性を発揮することが重要であり、そのような個人がぶつかり合い、融合していくことで、今までにないものが生み出されていくのです。
何より、強みの発揮は、エンゲージメント向上には欠かせないことであり、自分の強みを日常的に利用している人は仕事へのエンゲージ度が6倍高いという調査結果も出ています。強みを発揮すると、成果につながりやすく、成果につながると自信・充実感につながり、自信が高まると自発的にポジティブに取り組むようになり、この状態がまさに「ワークエンゲージメントが高い」状態となるのです。ちなみに、強みとは『無意識に繰り返される、思考、感情、行動のパターン』のことであり、どのような仕事でも、取り組み方次第で強みは発揮できます。
このとき、管理職の役割も重要であり、強みにフォーカスをする上司のもとにいる部下は、弱みにフォーカスする上司のもとにいる部下よりもエンゲージメントが高いという調査結果もあります。
組織として、社員の強みを開発・強化する支援をするとともに、管理職に対しても、弱みではなく強みに着目する意識づけ、部下の強みを開発できるようになる支援が求められています。

「ゴールド人財はワーク・エンゲージメントを体現する」高久和男、昌宅由美子
 役職定年や定年後再雇用で働くということは、当然給料は下がるし肩書も無くなります。しかし、そういう外的動機付けがなくてもワーク・エンゲージメントを体現できるんだ、という話しです。若い時はキャリアレベルで一生懸命に仕事はしていましたが、本当に積極的に情熱を持って仕事に没頭したのは、50代になってからだと気づきました。このワーク・エンゲージメント状態は、「活力・没頭・熱意」、この3つが重なった状態。全身全霊・魂を込めている状態です。役職定年や定年後再雇用で、自分の役割がはっきりしないときに、役割を追求しながら目の前の仕事に必死に取り組むことで、役割を見出すことが出来て、ワーク・エンゲージメントを高めることが出来ます。
ワーク・エンゲージメント状態になるには、軸となる自分の内面と、支えとなる周りとの信頼関係が満たされていることが必要です。「ゴールド人財」としてワーク・エンゲージメントを見つめたときに大事なことは、自分自身でワーク・エンゲージメントを高めようということよりも、信頼できる一緒に成長できる仲間と見出していくことが重要だと感じています。社内・社外の成長できる仲間と視野を広げていくということが大事で、支えがあっての「ゴールド人財」ということを強くお伝えしたいです。

当日の発表は、こちらからご覧いただけます。


(文責:山岡正子、植田寿乃、臼井淑子、昌宅由美子、高久和男)

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