2020年10月7日(水)
第5回「令和時代に進化・発展の道か?停滞・消滅の道か?~問われる組織と個人の選択~」
【1部】まず初めに植田より、23社から頂いたアンケート結果の共有を行いました。
①現在、在宅ワークやリモートワークが行われていますか? 
「週1日~2日」:43%
「週3日~4日」:35%
「基本的に在宅」:9%
と言う結果でした。一方、「行われていない」という回答も13%あり、その大半は製造業や販売業など、在宅では無理な職種の方々でした。

②コロナ禍3月~9月の間に、何か全社員向けの意識調査のアンケートをしましたか?? 
「行っていない」:61%
「行った」:30%
「わからない」:9%
という結果で、「行った」という企業では「新型ウイルスに関連する健康調査」や「テレワーク実施状況と意識調査」などでしたが、大半の企業ではアンケートの実施は行われていないようです。

③コロナ禍で、経営陣からコロナ終息を待つための、予算・人員背削減、縮小、引き締め等の保守的な方針・指示が出ていますか?
「出ている」:39%
「出ていない」:35%
「少し出ている」:22%
「わからない」:4%
という結果で、「出ている」の中では、広告販促費、出張費、派遣社員の削減や研修予算の凍結などをあげられていました。「出ている」・「出ていない」がほぼ同じ割合であり、コロナ対応は企業によって二分されている感があります。

④コロナ禍で、経営陣から会社の発展・進化を目的としたオンライン・DX、人材育成、人事制度の見直しなど、積極的な方針・指示が出ていますか?
「出ている」:35%
「出ていない」:35%
「少し出ている」:13%
「わからない」:17%
という結果で、定型業務の多くをRPA化し、現在外部委託している業務に要員をシフトしたい、という前向きに取り組まれている会社もありますが、こちらもアンケート結果でも企業の対応が二分されているのが読み取れます。

⑤コロナ禍、新しい日常の中で、組織風土に変化が起きていますか?
「少し起きている」:61%
「起きている」:17%
「わからない」:13%
「変わらない」:9%
という結果でした。「オンラインでの会議やセミナーが日常的に行われるようになった。」、「オンライン、テレワークに適したコミュニケーションの取り方やチームビルディングの在り方が随所で模索され、結果的にコミュニケーションの取り方が丁寧になってきている感がある。伝えにくい環境下で如何に伝えるかに気を配る雰囲気が増加。また、幹部社員がより部下に気を使うようになっている。」と言う前向きな変化がある一方、「依然として『俺は以前と変わらないスタイルでやる』という頑固な上位等級の男性がいるため、足を引っ張られる。飲み会をやらないと情報交換ができない人がいる。」といった声も聞かれました。

⑥コロナ禍、新しい日常の中で、ひとりひとりの意識変化、働き方の変化が起きていますか?
「一部に起きている」:65%
「かなり起きている」:18%
「わからない」:13%
「変わらない」:4%
という結果でした。「テレワークを半年続けて実際にこの環境下で仕事がある程度できていることから、会社に行かなくても働けるという考えの浸透、一方でリアルの大切さの実感(対面、事務所[執務環境])。」「人によりけりといった印象。固定観念が強い方は、今まで通りの働き方しかできない。若い方の方が柔軟な印象がある。」、「先の見えない状況から、虚無感がただよっている。」、「家族との時間をさらに大切に考える人が増えた気がします。」等々のご意見を頂きました。

⑦コロナ禍前に比べて会社の活力、一体感、モチベーションは高まっていますか?
「変わらない」:39%
「下がっている」:26%
「わからない」:22%
「少し高まっている」:9%
「高まっている」:4%
という結果でした。「コロナ禍前に比べて営業にかける労力(エネルギー)は増加しており、メンタルに影響が出るのではないのか心配しています。」、「今までのような働き方が出来ないことにストレスを覚えている従業員が一定数おり、会社からの指示との乖離あり。」、「テレワークを好意的に受け入れ、継続を望む人の割合が高いことから従来の働き方よりは今の働き方でのモチベーションが上がっていると推測。一方で、人と直接会えないことへのストレスを感じる人は逆にモチベーションが下がっていると思われる。」との感想を持たれています。

【2部】今回は「令和時代に進化・発展の道か?停滞・消滅の道か?~問われる組織と個人の選択~」と題し、当研究会の主催者、植田寿乃が登壇しました。以下 発表された内容に従って、4つの項目に分けてレポート致します。

「1.令和時代でのコロナ禍、 ピンチか?チャンスか? 7カ月が過ぎてどう変わったか?」
ダイバーシティ創成期である2000年を境に世の中変わった!とコロナ前は話していたが、コロナを機に令和が始まったといってもいい。まさに令和激震時代が始まった。今までは足を止めて自分の人生を見つめることがなかったが、在宅勤務が増え、家族との時間が増えたことで、自分の人生を見つめ直す機会をなった。そして、コロナ前も進めてきた働き方改革も5年間分前倒しになった。時代が進んだといってもいい。そんな中、企業、組織は二つの方向に分かれていく。ひとつはコロナ以前に戻る組織、そしてもう一つは、コロナを機に進化する組織。さらにコロナ禍は50代以上の昭和感覚世代と変化を柔軟に受け入れ、ITが当たり前の20代から40代の価値観ギャップも生んでいる。
また、既定概念にとらわれず、前を向いて進んでいく企業、組織、個人はコロナ禍を追い風(チャンス)として進化することが加速していくだろう。

「2.令和時代企業が注力すべきこと ★DX(デジタルトランスフォーメーション)とモチベーション」
今は、オンライン風土醸成のチャンス。コロナ禍で働き方改革が進み、誰もがオンラインの世界を経験した。この経験を「0」にしてはいけない。経験値としてさらに風土醸成をしていくことが大事。
誰もが、自分の価値観、能力、モチベーションやワークライフバランスと向き合った。
能力×モチベーション=業績、結果だとしたら、モチベーションが下がっていたら業績、結果は下がってしまうが、モチベーションが復活するきっかけさえあればOK。自他のモチベーションを意識する集合体にすることに意識を向ける必要がある。さらに、働き方改革の本質に取り組むチャンスでもある。今までの働き方改革の延長ではなく、限られた時間の中で質の高い仕事をするにはどうしたらよいかという視点を持ち、意識改革をしていく必要がある。

「3.令和時代個人が注力すべきこと ★エンプロイアビリティ★」
令和時代のキーワードは「エンプロイアビリティ(雇用される能力」」
20代、30代、40代、50代各年代に応じた役割がある。年代の役割を意識していくことでエンプロイアビリティは高まっていく。
また、キャリア志向性(仕事観)を個人も会社も知っておく必要がある。ミスキャストが起こっているケースもあるので、今後、どう働いていきたいかを人生状況の変化で変わることがあるということを会社は知っておくことが大事になってくる。そして、令和は人財育成、人財確保の時代。人財育成は会社にとって投資。
一人一人が持つ能力を企業が見極めていくことが大事。プロフェッショナルやエキスパートという人財を確保していくことは企業にとって重要な課題になってくる。
そして個人としてはエンプロイアビリティを磨いていくことが重要な課題。
令和の時代、どんな専門分野をもっているのか、ITスキルはあるかコミュニケーションの力があるかは大事なキーワード。そして、ライフキャリアビジョンについては、50代の上司は管理職になると下がってしまう傾向がある。管理職になって安心してしまうのかもしれない。
オンラインの世界だからこそ、人間力が必要。部下を動機付けるリーダーが今後はますます求められてくる。

「4.何から始めるか まだ見ぬ未来への挑戦」
今、変わるべきときにやるべきこととして、1.断捨離 2.投資 3.挑戦の3つ。
断捨離は不要なもの、無駄なものを捨てることはもちろん、「既成概念」を捨て白紙の状態にすることで新しい発想ができる。デジタルやITへの投資、人財育成、成長への自己投資も必須。さらに挑戦することを止めないで、トライ&エラーでノウハウを蓄積する。数とスピードが勝負となる。
オンライン研修についてもメリットは多くあり、例えば、あら還世代の経営層がオンライン研修を受講したところ、意外にも楽しんで参加していたり、1泊2日で行っていた女性のリアル研修を半日×3日にしたところ、リアル研修よりも絆が深まった。また、管理職の1日研修も半日×2日で参加しやすくなりドタキャンがなくなった。全体を通してのキーワードは「人間力」。オンラインが加速する今だからこそ人間力が問われてくる。

ブレイクアウトルームでのグループワークでは、それぞれの組織の状況を振り返りながら、活発な意見交換が行われ、その様子はアンケートのコメントからも伺えました。いくつかご紹介させていただきます。
・大きな方向感を確認できた
・平成とは違う令和激震時代の働き方についてよく理解できましたし、非常に納得感がありました。グループワークでもテレワークの現状や組織の考え方、メンバーの意識など共有でき、気づきが多かったです。
・いつもこの会に参加をするといい刺激を受けていますが、今回も植田さんのお話で何度も出てきたエンプロイアビリティーを今まで以上に意識したいと思います。できない既成概念を捨てるということと、挑戦(数とスピード)にも意識をして社内の改革を一つでも多く進めていきたいと思いました!ありがとうございました。
・新しいキーワードがたくさんあり、もう少しお話を続けて聞きたいと思いました。
資料が見やすいこと、先生の顔がよく見えること、グループワークの際に否応無しにお話しできることはオンラインならではかと思います。
・コロナ禍でどう変われるかあらためて改革の推進を認識できました。
・グループワークは本当にいい機会を頂いたと思いました。毎回、違う方とのグループでも良かったかなとは思います。
・Withコロナ、Afterコロナの状況が織り込まれていて、いろいろ考えさせられるとことがあった。
・たくさんの気づきがあって、大変参考になりました。
・自分自身の仕事観を振り返ることができ、これから何を大切にしていけばいいかも知ることができたので、とても貴重な時間でした。
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<次回の予定>
【第6回】11月20日(金) 
オムロンのダイバーシティ施策とSDGsへの取組
~女性活躍推進&ダイバーシティ推進の軌跡と未来に向かって 
事例発表: オムロン エキスパートリンク株式会社 上村 千絵氏

皆様のご参加を心よりお待ち申し上げています。引き続き、どうぞよろしくお願い致します。
(文責:高久和男、昌宅由美子、山岡正子)