2020年6月15日(月)
第1回「コロナウィルス禍で加速する働き方、ダイバーシィ推進」
 新型コロナウィルス感染拡大の影響は日々変化しており、まだまだ予断を許さない状況が続いております。このような状況を踏まえ、本研究会の新たな取り組みとして、Zoomミーティングによるオンライン研究会を発足致しました。
 本研究会ではQueスタジオをメイン会場ととし、事務局は自宅をサテライトオフィスと位置づけ運営管理を行っております。また、画面操作に戸惑うことなく研究会に集中できるよう、初回参加者の方には開始10分前にお集まりいただき、Zoom事前ガイダンスを受けていただくこととしております。
 今回の参加者は全国各地からお集まりいただいた37名の方々となり、各登壇者の発表後には、オンライン上で4人~5人の部屋に分かれ、活発な情報共有や意見交換が行われました。

【1部】「主催者挨拶、アンケートの分析結果報告」植田寿乃
【2部】「Withコロナで気づいたこと、大事にすること」昌宅由美子
【3部】「~コロナショックを乗り越える~アフターコロナ時代を幸せに生き抜くために」臼井淑子

 【1部】主催者の植田からは、本研究会のコンセプトとして「令和時代のSDGsを目指す組織と個人の在り方を研究する」が掲げられ、オンライン時代だからこそ加速するダイバーシティと働き方改革に、どう取り組むべきかを皆で研究する場にしたいと本研究会発足の主旨が発表されました。
 アンケートではコロナウィルス禍での変化についてお伺い致しました。コロナウィルス禍による会社への影響は大きく、「原則全員在宅勤務」「工場の非稼働」「売り上げ&利益減少」など、84%の方から「非常に大きい」「大きい」と回答がありました。3月以降の在宅ワークの状況は、約40%の企業が60%以上を実現したというのが実情でした。コロナウィルス禍での働き方改革の施策は、「在宅勤務」「テレワーク」「WEB会議」「無駄な会議と接待の減少」などが挙げられ、「やや感じている」を含めると約80%の方が加速を体感しているとのことでした。コロナウィルス禍での社員のモチベーションに関する問いでは「通勤時間がなくなり、無駄な業務が減り生産性が上がった」など上がった方が12%、変わらない方が15%、「とカスハラでの接客疲れ」「一人暮らし孤立感」「会社の初期対応に不信感」などで下がった方が42%との回答となりました。
 
 【2部】昌宅さんからは、「Withコロナで気づいたこと、大事にすること」のテーマで3月から始まった会社でのコロナ対策からの気づきをお話しいただきました。3月に入ってからは時差出勤となり、公共交通機関を使っている人がすべて実施。不要不急の出張は禁止となり、緊急事態宣言が出てからは、自宅待機、在宅勤務で出勤率8割減となるよう対策が講じられたそうです。在宅勤務はオフィスにいるときと違って、メンバーの状況は見えないので、家庭の環境がどんな状態なのか思いを馳せること、介護、育児、家族が病気など、様々な状況で仕事をしているメンバーがいることを、お互いに知り合うことが大切だと実感されたとのことでした。
なぜテレワークをするのかを考えたときに、育児や介護だけでない、働く人誰もが選択できる「多様な働き方ができる」ことが本来の姿だと思うのですが、実際の企業でのテレワーク普及率をみると導入予定も含め3割弱、その内、利用している人はわずか5%ということは、限定的な使われ方であることが一目瞭然です。
昌宅さんからは、テレワークを考える際に、①在宅勤務と出社の両輪②モバイルワーク③サテライトオフィスの在り方の3本建てで考えることが今後の課題になっていることから、今回のコロナ対策で実際に行ったテレワークの課題を含めて、今後の働き方についてディスカッションする場をいただきました。

 【3部】臼井さんからは、「~コロナショックを乗り越える~アフターコロナ時代を幸せに生き抜くために」と題して発表がありました。最初に、“コロナで変わったこと”、“私にとってのコロナ”ということで、臼井さんのコロナウィルス禍における体験についての共有があり、日常生活や仕事における変化、休校中のお子さんの様子についての話がありました。
臼井さんは、このコロナウィルス禍において、最初は仕事がキャンセルになるなどして絶望感を味わったそうですが、そこで立ち止まったおかげで、これまでの生き方、働き方を見直し、これからどうしていきたいかが明確になったそうです。
最後に“アフターコロナの幸せな働く人生の考え方”ということで、これからの時代はますます不確実性が高まることから、自分軸をもつことが非常に重要であるということが話されました。発表後は、「みなさんにとってのwithコロナとは」、というテーマでグループ共有が行われました。

 グループディスカッションでは、管理・スタッフ部門ほぼ全が員在宅勤務可能だったが、営業や技術、工事部門、工場など他部門は部署によって在宅在宅できない部署があり、現場からは不公平だという不満も上がっていたというお話しがありました。今後2波、3波の影響や、もし社員が感染し、クラスター感染になった場合どうすればいいのかなど、たくさんの課題も伺えました。いくつか抜粋してご紹介致します。

・在宅勤務がどう評価されているのか気になる。
・在宅勤務時におけるマネージャ向け評価研修を実施しているが、実際の評価はマネージャに丸投げ状態で、研修の成果が反映されているかは把握できていない。
・オンライン研修はコミュニケーション、信頼関係構築の面で難しいと感じる。
・テレワークが当たり前に聞こえる世の中になってきた。自分の会社は出社の方向に戻りそうだ。
・テレワークというものに対して役員が腑に落ちていない。営業はお客さんと会ってなんぼ。コロナが終わったら会社に出てくるのが当たり前、と思っている。
・本社では7割が在宅勤務で、上司に今日やることやったことを報告している。Googleカレンダーを使ってスケジュールを共有している。ママさんの中には子どもが寝てから仕事する人も居て、サービス残業になっている。
・朝メール、夜メールをやっていて、朝に今日やることを連絡し、夕方にその経過を報告させている。30分単位で報告するようにしようとしたが、反対にあってそれは見送った。

 新入社員教育と中高年のITスキルについては、互いに共感できる内容が多く、話足りないといった雰囲気が感じられました。新入社員研修は、緊急事態宣言前は「リアル研修」で実施し、緊急事態宣言後は「在宅勤務」での研修に移行した会社がほとんどだったようです。「在宅勤務」への移行は事務局が思っていたよりスムーズに行われ、新入社員のリモートへの対応の速さが話題となっていました。新入社員同士のコミュニケーションがとれているかとの懸念もあったそうですが、チャットやグループラインを自分達で作って連絡を取りあうなど、全く心配なかったそうです。他にも「新規事業部からの要請で新入社員のまっさらな状態での意見やアイデアを聞きたいとの要望があり会社にも貢献してくれていた。そのことで会社への愛着もでてきたようだ。また、パワーポイント研修などもすぐに覚え、素晴らしいプレゼン資料を作成し、現場の管理職からはすぐに実践で使えるレベルだと高い評価を得た。」との事例共有もありました。
 一方、中高年層は課題が多く、在宅勤務中のコミュニケーションが取りにくいと感じた企業の方もいらっしゃいました。「レスポンスが遅くて困った」「Zoomミーティングをお願いしてもわざわざ会社に出てきて会議室からZoom会議に参加する人がいる」など、「時代の変化に適応できていない」との意見もありました。在宅勤務や働き方改革が進もうとしているのに、すくに元に戻ると信じている経営層、管理職も多いとうお話しから、大事なことはWithコロナ期間中に歩みを止めないこと、今こそダイバーシティや働き方改革の推進が重要だと実感しました。
閉会時間まで皆さんのお話は尽きず、最後まで盛り上がりを見せた研究会となりました。

★第2回 オンライン研究会のお知らせ
2020年7月13日(月)開催
在宅ワーク、リモートワークで必須のオンライン・コミュニケーションのポイント
・オンラインミーティング、研修を行うための準備、参加者のITスキルフォローの重要性
・オンラインコミュニケーション活用のポイント(ツール比較、映像配信の設備等)

皆様とオンラインでお会いできることを楽しみにしております。引き続き、どうぞよろしくお願い致します。
(文責:キャリアコンサルタント 山岡正子)