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活性化して成長&発展し続ける企業になるために取り組むべきことは根底で全て繋がっています。 ダイバーシティ推進、女性活躍推進、働き方改革、イクメン推奨、イクボス教育、シニアのモチベーション向上、多角的な切り口で、参加企業メンバーが互いの実体験、課題を共有しさらなる取り組みの方向性を見出すことと、企業を超えて、信頼で結ばれたネットワークの構築を目指す研究会です。

2017年11月24日(金)開催【第5回】ダイバーシティ&インクルージョン研究会レポート

2017年11月24日(金)開催
第5回ダイバーシティ&インクルージョン研究会
「生涯現役時代の50歳からの働き方とは」

第5回目となるダイバーシティ&インクルージョン研究会は、事務局合わせて35名が参加しました。特に労働組合所属の方の参加が多く、本テーマは労働組合での関心の高さが感じられました。
今回は下記のような3部構成で開催しました。
【第1部】主宰者 植田による事前アンケートの分析結果報告
【第2部】事例発表 「役職定年制度を考える(本人の本音、会社の悩み)」
【第3部】講演「50代からの再就職、転職事情」 キャリアコンサルタント 山岡正子

【第1部】主宰者 植田による事前アンケートの分析結果報告 事前アンケートより(回答数:21社)
 50代の社員は、ここ3年で着実に増えていることがわかりました(増えている32%、少し増えている47%)。バブル期の大量採用世代が徐々に50代に突入という、社会的背景もあるようです。一方、50代の管理職が増えているかというと、「変わらない」が約5割でした。30代の管理職を意図的に増やしている、40代で管理職にならないと50代になってから管理職にはなかなかならないとの声もありました。また、いまは55歳役職定年と50代の管理職昇格数を比較してプラスマイナスゼロに近いが、今後は役職定年数>50歳以上の管理職昇格という構図になりそうとの回答もありました。50代管理職の全体的なモチベーションについては、どこかに偏ることなく意見が分かれました。「わからない」37%が一番多いのは、50代社員の多くが男性で、本音が見えづらいからかもしれません。モチベーションの高い人の特徴としては、「自分固有の高い能力を備え、必要とされる業務に誠実。しかしおごり高ぶらない」「自分なりの目標を持っている」「世間を知っていて、自社・自分との比較ができる」「後進の育成をしてくれる」などが挙げられました。一方、モチベーションの低い人の特徴は、「給与や地位に固執する」「閉鎖的で世間を知らず、情報が少ない」「自分の保身に入っている」のほか、心身ともに疲労度が高い、子供のことや家族の介護など大きな悩みを抱えているとの回答もあり、ワークライフバランスがモチベーションに影響を与えていることがよくわかります。
 役職定年制度については、60%が「ある」と回答。いまは「ない」企業でも、今後は制度を作る企業が増えざるを得ないでしょう。役職定年になった人たちのモチベーションは全体的に低い傾向です(高い0%、やや高い12%、やや低い23%、低い24%)。そのような中で、モチベーションの高い人の特徴に「役定後も自分の役割を見つけて実現できている」との回答がありました。役職定年を機に、自身の生き方を見つめ直し、役割や働きがいをいかに見出せるかが大切なことが改めてわかります。
 50代の非管理職のモチベーションについては、はっきりと低く出ていました(高い・やや高いはいずれも0%、やや低い47%、低い16%)。50代社員のモチベーションを総評すると、管理職でも役定になった人でも非管理職でも全体的に低い傾向にある(少なくとも周囲からは低く見えている)ようです。
 少子高齢化に伴い、60歳以上で働き続けている人はここ3年で確実に増えています。研究会メンバーの企業でもその傾向は顕著で、「増えている」「少し増えている」あわせて83%でした(増えている44%、少し増えている39%)。役割を与えられている、仕事や会社が好きという理由から、彼らのモチベーションが高いと回答した企業は26%にとどまっており、どちらかというとモチベーションはやや低いようです。
50歳以上の人たちの働き方は、今のところ50歳未満の人たちに良い影響を与えているとは言い切れず、個人差が大きいとの結果になりました。人生の先輩が、若い世代のロールモデルになれていないのは寂しいことです。
 50歳以上の人を対象とした研修は、回答企業の3割で行っていました。主に金銭面のキャリアプランセミナー、ライフプラン設計、キャリアデザインといった取り組みが挙げられました。研修を計画中の企業はまだ10%でしたが、今後はこの割合が増えていくことでしょう。
 今回のアンケート回答者の年代は、半数近くが45歳以下でした。「あなたは何歳まで今の会社で働き続けたいですか」との設問に、「70歳まで」5%、「生涯現役で」24%と、約3割の方が働けるだけ働きたいと回答していました。社会で役に立ちたい、広く社会で活躍できる人材になりたい、充実した日々を送りたいとの前向きなコメントが多く、研究会メンバーの意識の高さを改めて感じました。

【第2部】事例発表 「役職定年制度を考える(本人の本音、会社の悩み)」
 本日は企業で中核業務を遂行され部長職に就き、役職定年後は更に新しい環境の部署で活躍されている女性に発表頂きました。
終始本音ベースで話を進められ最後に「働き方は十人十色。待っていてはダメ、肩の力を抜いて〔好き〕を探すこと。自分にしかできない仕事、人の役に立ちたいという気持ちを持ち続けること、ビジョンを描いておくこと」と堂々と力強くメッセージされて、ここまで至るまでの心の変遷をも深く知ることができました。
 ひと昔前まで同社では、子会社へポジションUPでの移籍制度などがありましたが、子会社数の減少などで希望通りに転籍できるチャンスも少なくなってきた状況や、役職定年された方々からの、燃え尽き状態、自分のサラリーマン人生は終わった等のコメント、給与減額の実態をお話し下さいました。また、役職定年時に非管理職だった方が、定年までの5年間に役職定年後の管理職に昇進出来る制度があり、モチベーションのアップにつながっているというお話もありました。
 役職定年の話しに留まらず、参加者が無意識に自分事として捉えてしまう辛い実話もありました。例えば定年再雇用について、制度が良く分からないまま再雇用となり、給料明細を見て驚き愕然。住民税は前年の給与で計算されるので手取りが数万円。実質減俸の現実につきつけられる。給料が下がる⇒モチベーションが下がる。
 今でこそ高年齢者雇用安定法により60歳定年時に希望者は再雇用(1年契約社員)することになりましたが、それ以前は、評価により定年後再雇用できない対象者の定年後のライフプランが変わってしまったという事例もあったようです。事例紹介頂くなかで、役職定年に続く定年再雇用時に特に留意すべき点は次の通りと理解できました。
・労働条件等、きちんと説明し理解し納得ているか確認。
・仕事とのマッチング、参事役など名刺の肩書きを工夫しモチベーション維持。
・本人も自分の職業人としての足跡の「棚卸し」をする。
一方で、同社が全国に支社を持つ利点を活かし、家族がいる地元に転勤できる「ふるさと人事」制度の紹介もありました。仕事と介護との両立など家庭など諸事情に直面しても仕事を続けて行くことができる有効な施策と参加者方々の安心感を誘っていました。

【第3部】講演「50代からの再就職、転職事情」
 キャリアコンサルタントである山岡正子さんのお話は、50代の転職市場における市場価値と就活の大変さや揺れる心についてについてご自身の実体験をもとにわかりやすくお話いただきました。山岡さんはITのベンチャー企業で人事部長、マーケティング部長、海外営業部長と数々の管理職や取締役まで経験され、現在はキャリアコンサルタントや研修講師の仕事をされています。
 40代と50代では転職市場での市場価値の差を大きく感じたそうです。50代になると、転職市場では『シニア』とよばれ、希望する職種は求人がなく、年収も希望する額の半分以下にさがってしまう。これまでの数十年のキャリアはまったく役に立たないのだと感じたそうです。
 そんな山岡さんを救ってくれたのが、40代の頃にとったキャリアコンサルタントの資格だったそうです。年を重ねても学び続けることの大切さや収入源は1本ではなく複数持つなど、人生の後半戦のセカンドキャリアをイメージするためのヒントをいただきました。今後の人生「役職定年で年収が下がったとしても転職は本当に難しい。自分の価値を一番わかってくれているのは今の会社だよ。」という言葉がとても印象的でした。
 山岡さんのお話を聞いて受け取る側の反応は年代によってそれぞれ違っていていました。20代、30代の若手の方は「シニアの方は素晴らしい経験や技術をもっていらっしゃるので、若手の指導をしてくれればいいのに、自分たちが『仕事は教わるもんじゃない、盗め』といって育てられたため、教え方を知らないから教えることが出来ないし変わろうともしない。もっと若手を助けてほしい。シニア社員の方にこの話を聞いてほしい」という言葉が。また、40代の方は「いつもモチベーションの下がっている50代の方に対して、怒りを感じていたが、少しかわいそうな気がする。こんな気持ちになるんだなと思ったまた、自分もあと数年したら50代になるので、人ごとではないなと感じた。若手に頼ってもらえるようにしておかないと。」50代の方は「まさに自分のことのようで考えさせられた。50歳になって部署を移され、どうしようと悩んでいた時期だったので今日お話が聞けて良かった。もう一度ここで頑張ろうと前向きになった」などたくさんの意見が飛び交っていました。
お二方より貴重な事例を発表いただき本当にありがとうございました。

 第5回目の当研究会は新しい参加者も増え、シニア活用に関する施策を共有し、特に役職定年、定年再雇用の課題について活発なディスカッションとなりました。
 前半のディスカッションでは、事前アンケートと植田のコメントを踏まえて、50代社員はマインドセットは必須だが手が付けられていない現状や企業の取り組み例を共有しました。 アンケート結果から特に次の3点、①役職定年制度がある6割、無いとかつてあったが4割、と現時点で役職定年が無い企業の割合が高い。②50代になると管理職も非管理職もモチベーションが高くない結果となっている。③50歳以上の人たちの働き方が50歳未満の男女に良い影響を与えているかの問いに対し、与えていると少し与えている合わせて僅か11%。及び50歳以上の人を対象とした研修について話題が集中しました。今日のテーマは働き方改革やダイバーシティ推進の一環として重要なので積極的に取り組んでいきたいという意向もアンケート結果およびディスカッションから明らかになりました。
 後半のディスカッションでは、役職定年が無く年代問わず役割に応じ活き活きと働いている企業の方からのコメントもあり他参加者にも良い影響がありました。また労働組合専従の方々も参加していて、今後のシニア層の人事制度取組みに対する真剣な体制を共有下さいました。
昨今の企業事情の一つであるポスト不足の折、ライン職に就かないまま、定年を迎える社員が増えてきています。これからは、その人達のモチベーションにも目を向ける必要性を感じました。

 次回となります第6回目の研究会は、2018年2月14日(水)に「残業削減、生産性向上の実践者から『働き方改革』を学ぶ!」~ダイバーシティ推進を実現するための働き方改革は、意識改革&実践~」と題して開催します。講演ゲストは、株式会社プロスタンダード 代表取締役社長 若林 雅樹氏となり、「働き方改革の推進担当者が乗り越え必須の9つの壁」を―テーマにご登壇いただきます。皆様の参加をお待ちしておりますので、引き続きどうぞよろしくお願い致します。

文責:株式会社日経BPマーケティング 神田絵梨、キャリアコンサルタント 長島裕子、ディ・マネジメント株式会社 田中慶子

【第5回】ダイバーシティ&インクルージョン研究会

◆2017年11月24日(金)
第5回 「生涯現役時代の50歳からの働き方とは」
1.役職定年制度を考える(本人の本音、会社の悩み)
2.50代からの再就職、転職事情(現実の厳しさ)
  キャリアコンサルタント 山岡正子
3.生涯現役時代にやらなくてはならないこと

参加ご希望の方は、下記アンケートにご協力くださいませ。

<<開催概要>>

【日 程】2017年11月24日(金)
【時 間】13:30~16:30(13:00開場)
【定 員】30名(原則1社につき2名まで)
     3名以上で参加をご希望の場合はご相談ください
【参加費】研究会登録法人メンバー … 4,000円
     初参加(法人未登録)の方 … 5,000円
     (いずれも、領収書を発行致します)
【会 場】ハロー貸会議室八重洲ファーストビル4F(東京駅八重洲中央口徒歩2分)
          東京都中央区日本橋3-4-12 八重洲ファーストビル
          
今回より、会場が「東京駅八重洲中央口から徒歩2分の会議室」に変更となります。
遠方からもご来場しやすくなったのではと思いますので、ぜひ参加ご検討くださいま
せ。


<<懇親会>>

【時 間】17:00~19:00 or 19:30
【場 所】東京駅近辺のレストランへ移動
【費 用】4,000円~4,500円
     (レストラン名にて領収書を発行致します)

*定員に達し次第締め切りとなりますので、お早めにお申し込みください。
*懇親会会場は参加人数により変動するため、当日のご案内となりますが上記金額内で設定させていただきます。
*会場手配の都合上、ご都合により欠席される場合は、研究会、懇親会ともに2日前までにお知らせください。

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■ダイバーシティ&インクルージョン研究会■
担当:山岡、神田、植田
〒107-6028港区港南2-15-1
品川インターシティA棟28階
有限会社キュー
ダイバーシティ&インクルージョン研究会研究会事務局
事務局アドレス:diwo@que.co.jp
研究会URL:http://diwo.jp
TEL 03-6717-4143  FAX 03-3490-7798
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2017年9月12日(火)開催【第4回】ダイバーシティ&インクルージョン研究会レポート

2017年9月12日(火)開催
第4回ダイバーシティ&インクルージョン研究会
「ダイバーシティ組織をリードするワーキングマザーから学ぶ『働き方改革』」

第4回目となるダイバーシティ&インクルージョン研究会は、事務局合わせて16名となり、下記のような2部構成で開催致しました。
【第1部】主宰者 植田による事前アンケートの分析結果報告&ミニ講義
【第2部】事例発表 ミヨシ油脂株式会社 経営企画室 佐藤範子氏

【第1部】主宰者 植田による事前アンケートの分析結果報告&ミニ講義
■事前アンケートより(回答数:13名)
 ダイバーシティ推進をリードしている部署について、人事&人材開発部門と回答したのは39%、ダイバーシティ推進専門部署23%、暫定的プロジェクト体制が15%。反面、推進部署が無い15%、社長室・経営企画は0%。
ダイバーシティ推進を率いるリーダーについて、ワーキングマザーと回答したのは25% (小学生以下の子供がいる17%、中学生以上の子供がいる8%)、男性25%とワーキングマザーと同率でした。
 20代~40代のワーキングマザーは、ここ3年で増えている(33%)と少し増えている(67%)の合計で100%。 女性は働き続ける時代となってきていると言えます。
20代独身女性達のロールモデルとなるワーキングマザーが増えてきていると7割近くが回答していますが、ワーキングマザーたちの働き方は周りの人たちに良い影響を与えているかの問いに対し、「与えている」「少し与えている」の合計が16%、個人差あり25%、わからない59%。昇格スピードにつき当事者が満足するものかについて満足はゼロ、やや満足17%、やや不満足25%と不満足25%で否定感が5割、分からないは33%。しかし、正当に評価する上司、管理職は増えているかの問いについては、増えている、少し増えている合計で50%と、これからの改革が期待できます。

■主宰者・植田によるミニ講義
講義概要を下記します。
女性活躍推進、ダイバーシティ推進は組織風土改革であり、キーパーソンの信念と求心力が重要です。人は共鳴し感動した時に変わることができます。
キーパーソンの条件は次の通りです。
1.自分事(自分の人生)として女性活躍推進を体感している
2.自分自身がイキイキ働く、生きることを体現している
3.時間を管理し、ワークライフバランスを大切にしている
4.自分の言葉で情熱で、ダイバーシティ推進の重要を周りに語れる
5.ダイバーシティ推進の未来を信じ継続して行こうという強い想い
6.自分の足で、生の声を聴きまわるフットワーク
7.次の人にしっかりとバトンを引き継ぐ気配り、心配り
長時間労働や滅私奉公に代表される昭和的なスタイルと決別し、ダイバーシティ時代の働き方、生き方を体現することがキーパーソンの役割であり、その代表格が時短で働く女性たちです。育休明けの女性は、限られた時間でのアウトプットを挙げる工夫や仕事(会議、連絡)を自ら見直し効率化を図る為にタイムマネージメント能力が高くなります。また増加するイクメンや介護者、シニア層などへの理解が深まりワークライフバランス実践へと繋がります。子育ての実体験や持ち前の母性が部下を育て活かし、周りの人を見捨てず可能性を広げていきます。ワーキングマザーは働き方改革のロールモデルなのです。
 勿論、トップメッセージは必要ですが、経営陣だけがキーパーソンだと、その構造自体が軍隊型となる傾向があり強制されても人の意識は変わりにくく、トップダウンには限界があります。また、女性達だけでは、男女や既婚未婚などの不公平感が増長する懸念があり、ボトムアップにも限界があると言えます。
 意識改革だけでなく、言動、態度の変革が重要であり、経営陣、人材開発部門、管理職、男性社員、女性社員、それぞれの立場を尊重しつつも、風土改革を進めるには、経営トップと現場当事者(女性)のタッグが重要です。
 男性トップキーパーソンが上から下への流れを作り、女性キーパーソンが横に繋げる拡大パワーを発揮することで布状態での広がりから変化が起きれば組織が変わっていきます。
更に、年代毎に求められる役割『20代=成長、30代=自立、40代=責任、50代=貢献』と人生に起きることを自覚することで、上述の縦横の絆に斜めの強みが加わり、変革の為のエネルギーを持続することができ、社内浸透も進みやすくなります。

■ディスカッション
 アンケート結果やミニ講義を踏まえたテーブル毎のディスカッションでは、時短取得者に対し周りの理解はマダマダ、定時退社で生産性が高いので働き方としては素晴らしいが、定時で帰っちゃうんだ、軍隊世代の男性たちが、たまには残業しろ、の空気を出すこともある等の懸念点が共有された後、社員其々が努力することが大切、部署毎の温度差があるのは避けられない、急激な変化を求めると強い抵抗にあう等の課題について、解決に向けた意見交換に集約していきました。
 ワーキングマザーがキーパーソンであることは頭では理解できても、ロールモデルがいない現場での男性上司の意識不足や経営者の理解不足他、キャリア育成に関する取組みに問題があると考えていることが今回のアンケートでも反映され、課題が【ある67%/少しある0%/無い0%/わからない33%】と極端な回答となりました。政府主導の働き方改革に沿った言葉を使うこともノウハウの一つですが、風土改革は一朝一夕では実現できず、ダイバーシティ&インクルージョンに繋がるには時間が掛かります。やり続ける事が肝心、地道な取り組みの連続であることを改めて認識しました。

【第2部】事例発表 ミヨシ油脂株式会社 経営企画室 佐藤範子氏
 ミヨシ油脂株式会社の佐藤範子さんからは、「ダイバーシティ組織をリードするワーキングマザーから学ぶ『働き方改革』」をテーマに、女性活躍推進委員会“きらり!”の取り組みについて発表いただきました。最初にご紹介いただいたミヨシ油脂株式会社の経営理念には、『「人によし、社会によし、未来によし」、油脂の力を活かした“ものづくり”を通して、すべての人から信頼される企業であり続けることを目指します。』と掲げられており、これまで一度もリストラをしたことがなく、男性、女性に関わらず勤続年数が長いというお話しから、従業員を大切にする社風が伺われました。
 佐藤さんは、本ダイバーシティ&インクルージョン研究会の前身となる「女性と組織の活性化研究会」からのメンバーであり、“一緒に働く人たちがライフイベントなど様々な壁にぶつかった時にも、成長をあきらめずに活き活きと働き続ける姿を応援したい”という強い意志の下、これまでの研究会にも熱心に通われ、また、植田が主催する植田道場の道場生として社内講師の勉強も続けてこられています。その気持ちが実り、2016年1月に女性活躍推進委員会“きらり!”が発足しました。この“きらり!”の活動に関する社長のコメント「女性の働き方改革は現場からの声がきっかけだった」、「経営者が思いつかない視点や提案は刺激になる」が日本経済新聞に掲載されるなど、社内でも注目されている取り組みとなります。
 初年度の活動内容としては、ランチミーティングや社員意識調査、他事業所との交流会などがあります。社員意識調査は初年度にどうしても実施したいという思いがあり、外部機関を利用して客観的な現状分析ができるように、社内のさまざまな人と交渉して実現されたそうです。他事業所との交流のきっかけは、社長から“きらり!のメンバーで工場見学に行ってきたら?”と提案いただけたことで、訪問先の上司の方々にも快く受け入れていただき、また、工場見学だけでなく、直接“きらり!”の活動紹介をしたことで、有意義な時間が共有できたそうです。8月には中間報告会として1月~6月までの活動報告を実施、報告会を行うなかで改めて自分達の活動を意識することができ、心地よい緊張で身が引き締まると共に上司の方々への理解を深めることができたとのことでした。
 活動2年目の今年は、他事業所との交流会の継続実施と、「仕事いきいき応援セミナー」という社内セミナーを企画し、“きらり!”のキャッチコピーである「輝け私!私たち!」の実現に向け、佐藤さんご自身が学んだ“幸せなキャリア”-自分らしくイキイキと輝くために-を共有することで、働くことを通じて成長し続けることの大事さ、自分で自分の人生を切り拓いていくことの大切さを伝えてこられました。
 今後の活動については、ダイバーシティ基本方針の策定や役員・幹部職向けの講演会、パパママ向け子供の教育お話し会、仕事と介護の両立、シニア世代の活躍推進、障がい者雇用支援など多岐にわたり、もはや“女性の活躍”ではなく、共に働く社員全体の活躍を推進したいという高い意欲をお持ちでした。また、佐藤さん自身がワーキングマザーとして働いてきた中で自分に起こった変化としては、日々忙しい毎日であるからこそ限られた時間を効率よく働くようになったこと、そして育休を取った時に感じた“自分がいなくても職場がうまく回っていることに対する一抹の寂しさ”のお話を伺いました。組織とはそういうものではあるのだけれど、その経験から、自分でなくてはできない、自分ならではの専門分野を持ちたいという気持ちが強まったそうです。
 参加者からの「なぜそんなにも情熱を持てるのか、その原動力を教えてほしい」という質問には、「社員一人ひとりの成長が、会社の活性化につながるし、それを実現したいから。一緒に働いている人たちが、もっとイキイキと働けるように、背中を押してあげたい。」というメッセージをいただきました。物腰が柔らかく、穏やかなお人柄の印象ですが、胸の中にある熱い想いと周囲を巻き込むしなやかな姿勢は、まさに現代を生きる、働く女性達のロールモデルであると感じました。
佐藤さん、ありがとうございました。

 次回の研究会は、第5回「生涯現役時代の50歳からの働き方とは」と題して、2017年11月24日(金)に開催致します。皆様の参加をお待ちしておりますので、引き続きどうぞよろしくお願い致します。
文責:キャリアコンサルタント 長島裕子、キャリアコンサルタント 山岡正子
ファシリテーター
植田寿乃
植田寿乃
キャリアコンサルタント・ダイバシティコンサルタント
有限会社キュー 代表取締役
関連セミナー&講演情報
●2018年 1月18日(木)
女性を部下に持つ管理職の皆さまへ
女性のキャリアを応援する『育ボス』研修 (講師:田中慶子)
会場:はかた近代ビル1F会議室(福岡市博多区博多駅東) 対象:女性社員、子育て中の社員をお持ちの管理職の皆さま

●2018年 1月19日(金)
~自然体で活き活き働く女性のキャリアを応援します~ 女性エンカレッジ研修 (講師:田中慶子)
会場:はかた近代ビル1F会議室(福岡市博多区博多駅東) 対象:リーダー、中堅社員・一般社員の女性の皆さま

●2018年2月9日(金)
モチベーション・リーダーシップ 1日コース
〜部下を育て活かす「人間力リーダー」を目指して〜
(講師:山岡正子)
会場:一般社団法人 日本経営協会 関西本部内専用教室 対象:信頼されるリーダーになりたい、リーダーシップを学びたい、チーム力を強めたい、自他のモチベーションを高めたい方

●2018年2月15日(木)16日(金)
リーダーとしての活躍を期待される人のための
『女性リーダー・エンカレッジ(応援)研修』
~いきいきとしたロールモデルを目指して~
《通い2日コース》
(講師:植田寿乃)
会場:日本生産性本部(東京・永田町) 対象:女性リーダー、リーダーを目指す女性社員(定員24名)

●2018年6月26日(火)
50歳からの幸せなキャリア
~シニア世代のモチベーション活性化ために~
(講師:植田寿乃)
会場:日本生産性本部(東京・永田町) 対象:50歳代の方(48歳以上を含む )、人事・人材開発部門の方

●2018年7月19日(木)20日(金)
多様な人材を活かす組織へ
『モチベーション・マネジメント研修』
~部下・メンバーのモチベーションを引き出すリーダとは~
《通い2日コース》
(講師:植田寿乃)
会場:日本生産性本部(東京・永田町) 対象:管理職 及びその候補者、中堅リーダクラス、労働組合役員等の方々

●2018年11月29日(木)30日
多様な人材を活かす組織へ
『モチベーション・マネジメント研修』
~部下・メンバーのモチベーションを引き出すリーダとは~
《通い2日コース》
(講師:植田寿乃)
会場:日本生産性本部(東京・永田町) 対象:管理職 及びその候補者、中堅リーダクラス、労働組合役員等の方々

●2019年2月5日(火)
50歳からの幸せなキャリア
~シニア世代のモチベーション活性化ために~
(講師:植田寿乃)
会場:日本生産性本部(東京・永田町) 対象:50歳代の方(48歳以上を含む )、人事・人材開発部門の方